視点・論点「まん延するニセ株投資」

tamtam32006-12-25

視点・論点「まん延するニセ科学」
これの改変バージョンが流行ってるらしいので便乗 便乗っと
とてもオリジナルバージョンの改変では済みそうにないので、適当に切り貼りしてます(駄目じゃん)


みなさんは、「ニセ株投資」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。

これは、見かけは株投資のようだけれども、実は、株投資的とはとても言えないもののことで、「エセ株投資」や「疑似株投資」などとも呼ばれます。
『そんなものがどこにあるんだ』とお思いの方も、例として、チャートや、融資残高と貸し株残高や、ROEなどの名前を挙げれば、『ああ、そういうもののことか』と納得されるかもしれません。それとも、かえって、『え?』と驚かれるでしょうか。


例えば、皆さんもよくご存知のように、株式取引の基本はチャートと盛んに言われ、今でもはネット証券各社もこぞってチャートを組み込むほどのブームになってます。
チャートが信仰されたのは、もちろん、チャートの動きそれ自身に科学的な裏づけがあると信じた人が多かったからでしょう。テレビや雑誌などでも頻繁に取り上げられましたから、それを疑えという方が無理な話かもしれません。

しかし、実は、チャートで株が儲かるだなどという株投資的な根拠は、<< 削除>> ほぼない、といってよいのです。
あのブームは、まったくの空騒ぎでした。証券会社からマスコミまでが、なぜ、その空騒ぎに乗ってしまったのか。きちんと検証しておく必要があります。

いまでは、海外から伝わってきた ROEやEPS、BPS等に人気が出てきているようです。しかし、実のところ、ROEやEPS、BPSを研究したところで、せいぜいお守り程度の効果しか期待できません。

いま、このような、株投資のようで株投資ではない、「ニセ株投資」が蔓延しています。



よく知られている例の一つは、『融資残高と貸し株残高を知れば 株の売買のタイミングが判る』といういわゆる「踏みあげ」説です。
しかし、この説、ムービンストライク債全盛の今では株投資的に信頼しうる根拠はないのです。その意味で、これもまた「ニセ株投資」です。

もちろん、どんな数値にもそれなりの理由がありますから、株価形成に影響することはあるでしょう。しかし、それだけなら、他のファクターなどでも同じです。株売買のタイミングが判るかどうかとは、まったく別の話なのです。
ところが、この説は、証券取引関係者に広く受け入れられています。全国各地で、証券会社や株サークルの講演会が開かれているようです。
もちろん、株取引のタイミングが判らなくて困っているという人は多いでしょうし、証券会社もそういう風潮を何とかしたいと思っているのでしょう。そういうみなさんにとって、「踏みあげ」説が一見、福音に思えたことは分かりますが、株取引的にみて根拠のないものに飛びついても、仕方がありません。
そもそも、売買のタイミングをなんとかしたいというのは、株投資の問題ではなく、度胸の問題だったはずです。初心者投資家が四六時中株売買のタイミングが判らなくて困ると考えるなら、やめるようにきちんと指導するべきでしょう。
売り買いの根拠を貸し株残高に求めようとしてはいけません。


さて、「エセ株投資」が受け入れられるのは、株投資に見えるからです。つまり、ニセ株投資を信じる人たちは、株投資が嫌いなのでも、株投資に不審を抱いているのでもない、
むしろ、株投資を信頼しているからこそ、信じるわけです。
たとえば、ナンピンがブームになったのは、『買い増せば、株取得単価が下がって儲かる』という説明を多くの人が「株投資的知識」として受け入れたからです。
しかし、仮に、株ディーラーに、『この株は儲かりまっか?』とたずねてみても、そのような単純な二分法では答えてくれないはずです。『株といってもいろいろあるので、チャートで見てよいからといっても中には騰がる株も下がる株もあるでしょうし、配当がいいといっても来期で配当がさがれば今の株価水準じゃ高いと思われるし、ぶつぶつ……』と、
まあ、歯切れの悪い答えしか返ってこないでしょう。それが株ディーラー的な誠実さだからしょうがないのです。
ところが「ニセ株投資」は断言してくれます。
『チャート的にこの株が騰がるといえば騰がるし、下がるといえば下がるのです。』

このように、「ニセ株投資」は実に小気味よく、株取引に白黒を付けてくれます。この思い切りの良さは、本当の株投資には決して期待できないものです。しかし、パブリックイメージとしての株投資は、むしろ、こちらなのかもしれません。『株投資とは、チャートやROEを学習できれば はっきり利益がでるもの』
株投資にはそういうイメージが浸透しているのではないでしょうか。そうだとすると、「ニセ株投資」は株投資よりも株投資らしく見えているのかもしれません。


たしかに、なんでもかんでも単純な二分法で割り切れるなら簡単でしょう。しかし、残念ながら、世界はそれほど単純にはできていません。その単純ではない部分をきちんと考えていくことこそが、重要だったはずです。
そして、それを考えるのが、本来の「合理的思考」であり「株投資思考」なのです。二分法は、思考停止に他なりません。


「ニセ株投資」に限らず、儲かるのか儲からないのかといった二分法的思考で、利益だけを求める風潮が、社会に蔓延しつつあるように思います。そうではなく、私たちは、『合理的な思考のプロセス』、それを大事にするべきなのです。




いや、難しいですね。
視点・論点「まん延するニセ歴史学」みたいに上手くまとまらない
みなさん、上手すぎる

2007/1/7 この文章の一部において 削除依頼が来たので 修正しています